2009年7月1日追記

 まだまだ試行錯誤の状態ですが、受け入れを開始しました。入校生の方にはご苦労をかける場合もあるかとは思いますが、共に頑張りましょう。
 不安もあるかとは思いますが、質問はいつでもメールでどうぞ。



 当校では、以前より聴覚に障がいのある方の免許取得のお手伝いをさせていただいておりましたが、それは、免許センターでの適性検査に合格した方のみであって、全ての聴覚に障がいがある方が対象とはなっていませんでした。

 しかし、平成20年6月より、全聴覚に障がいのある方であっても免許取得が可能になります。とはいっても、実は細かいところは法律でも決まっておらず、当校では6月の法改正とともに入校及び教習を開始して行く予定ですが、当校としても、まだ詳細がわかっていない関係で、早速教習ができる状態かどうかは今のところ不明です。

 そこで、手元にある資料を穴が空くほど読み返しているのですが、本当に詳細は決まってないようです。ですので、今わかっていることをここで述べたいと思っていますが、足らないところはわかり次第更新していく予定です。ご了承ください。
 
 そこで、 法改正以前は、10メートルの距離で90デシベルの警音器の音が聞こえることが免許取得の条件でしたが、本年6月以降は、全く聴力のない方でも運転免許証を取得することが可能となります。
 
  運転の条件は、車両斜め後方の死角解消を目的とした、車室内部後写鏡にワイドミラーの装着や、車の前後に聴覚障害者標識の装着を義務付けるなど、詳しい形状は決まってないのですが、ある程度具体的な条件が示されています。また、免許取得後運転できるのは普通自動車に限定されること、小型特殊自動車や原動機付自転車の運転はできないということにもなっています。

 なお、当校においては、前述した通り、現在も補聴器によるなどして聴力に係る適性検査の合格基準を満たす方に対する教習を行っていますが、今後は全ての聴力に障がいがある方を対象に、教習を実施していく予定です。そのため、今までは多少手話のできる指導員が教習に当たっていましたが、彼らは現在手話の講習会を受講し、手話の猛レッスン中です。今後の彼らの成長にご期待下さい。

 また、上記運転するための条件についての補足ですが、警視庁が安全運転と聴覚との関係等について調査研究を実施したところ、ワイドミラーを活用して慎重に運転することにより、普通自動車を安全に運転できることがわかったとされています。
  なお、運転中は聴力に障がいのある方は、交通状況の認知を全て視覚で行うこととなるため、周囲の運転者による幅寄せ等に対して危険の発見が遅れる恐れがあり、これを保護する必要があること、また、周囲の運転者に警音器の音が聞こえないことを知らせて注意を喚起する必要があることから、これらの者が自動車を運転する場合には、周囲の運転者に聴覚障がいがある旨を知らせる必要があるとして、聴覚障がい者標識の表示を義務付けるとしたようです。
  一方、現行規定において既に運転免許を取得している聴覚障がいのある方については、なんら条件のない方もおられますが、補聴器を使用することを条件等として既に免許が与えられており、このような方に関しては健聴者となんら区別する必要がないことから、聴覚障がい者標識の標示義務を免除するという予定になっています。
 以上のことから、周囲の運転者は、聴覚障がい者標識を標示している車に対しては、以前よりありました、初心者マーク、高齢者マーク、仮免許練習中の標識を標示している車に対する、保護規定同様の義務が発生します。
 また、小型特殊自動車や原動機付自転車の運転については、これまでの調査研究では、ワイドミラーの装着等一定の条件の下において普通自動車を安全に運転できると認められたものであり、小型特殊自動車や原動機付自転車を運転する場合における安全まで検証されていないほか、原動機付自転車についてはワイドミラーを有効に活用できるように装着することが構造上困難であることから、普通免許を取得した聴覚障害者が運転できる車両については、普通自動車に限定されることとなったようです。

 以上が主な法改正のポイントです。また、私の手元の資料だけでは断言できませんが、法改正以前は、聴覚に障がいがあっても、適性検査において10メートルの距離で90デシベルの警音器の音が聞こえれば免許には何の条件も付されませんでしたし、補聴器の使用で前記の音が聞こえる場合は、免許証に補聴器使用という条件が付されるのみで、運転できる車両についての条件はありませんでした。このことについては、法改正以降もそのままとなる可能性が高いですので、今回の法改正は、今までは、適性検査に合格できなかった方は免許の取得ができませんでしたが、適性検査に合格できなかった方にも免許取得ができるように見直しがされたと解釈していいかと思います。


2008年11月11日 追記

 全聴覚障がいのある方が運転免許を取得されたようです。おそらく法改正後、日本で最初の免許取得となるのでしょう。本人の努力は勿論ですが、周りのスタッフも大変な苦労があったことでしょう。
 このニュースは毎月出されている自動車学校という本で読んだのですが、免許取得までは、苦労というより、人の力と優しさ感じるような内容の記事でした。
 今後は、徐々にこのようなニュースが聞かれるようになると思われますが、蝶のマークをつけた車両に対する社会の対応はどうなのでしょう。
 我々は、誰にでも優しい運転を心がけたいものです。




2008年06月17日 追記

ワイドミラーについて

「特定後写鏡」の具体的規格

 特定後写鏡については、府令第23条第1項の表聴力の項第2項に「当該普通自動車の進路と同一の進路及び進路を運転者席の反対側に変更しようとする場合にその変更した後の同一の進路を後方から進行してくる自動車等を確認することができることとなる後写鏡」と規定されているが、具体的には、普通車の乗用車の運転席から、後面ガラスを通して後方を、運転者席より後方の側面ガラスを通して斜め後方を確認できるものでならないことが目安となる。(右ハンドル車にあっては左斜め後方を、左ハンドル車にあっては右斜め後方を言う。)特に、斜め後方については、進路を変更しようとするときに斜め後方の死角に入ることが考えられる車両のうち最も車体が小さい原動機付自転車を確認できることを前提としているところから、当該普通車の乗用車の後面ガラスと側面ガラスの間にある柱(ピラー)等よりも前方にある側面ガラスを通して確認できるものでなければならないことに留意する。

 そこで、どのようなミラーを装着する必要があるのかが問題になってくるわけですが、規定によりますと、試験車両として使用されているセダン型の普通車の乗用車2種類を含む5種類のセダン型の普通車の乗用車では、平面鏡である場合にはおおむね32センチ以上、その他曲面鏡についても規定されていますが、(ここでは省略)車体の大きさによっては、規定のものより小さい場合でも、前記後方の確認ができるものであれば問題はないようで、規定の大きさにとらわれることなく、左後方がきちんと確認できるかが重要であり、平面鏡、曲面鏡にかかわらず、ワイドミラーによって、必要な安全確認ができることが重要であると解釈できます。
 よって、ワイドミラーの規格は設けられてはいるものの、ミラーは平面鏡、曲面鏡のどちらでもよく、上記のように、後面ガラス、及び運転者席より後方の側面ガラスより安全確認ができるものでなくてはならないということです。よってワイドミラーは市販のもので問題ないのですが、あくまでも、自分の体格や自動車のタイプ大きさに合わせて、上記条件を満たすものでなければならず、勿論後方が十分に確認できないものを取り付けて運転していますと違反の対象にもなりますし、取り締まりにあうことになります。とは言っても、ワイドミラーは自分の安全な運転のために装着するものです。ここではあっさりと、免許の条件に眼鏡使用となっている方と同様に考えるのが自然かと思います。


運転できる車両について

「普通車の乗用車」の判断方法

 「専ら人を運搬する構造の普通自動車」とは、貨物を積載する装置がない普通自動車のことをいう。したがって、例えば、いわゆるライトバンのように、運転者席及び助手席以外にも乗車装置はあるが、同時に貨物を積載する装置のある普通自動車は「専ら人を運搬する構造の普通自動車」には該当しないので留意すること。
 具体的には、道路運送車両法(昭和26年法律第185号)による自動車登録番号標又は車両番号標の分類番号が3,5又は7から始まる普通自動車であるかどうかにより、これらを判断して差し支えない。

 以上のように、免許取得後に運転できる自動車は、俗に言う3ナンバー、5ナンバー、7ナンバー車となります。


聴覚障がい者標識の表示義務について

「聴覚障がい者標識の表示義務の対象となる聴覚障がいの程度」


 普通自動車を運転する場合における聴覚障がい者標識の表示義務は、「10メートルの距離で、90デジベルの警音器の音が聞こえること」という規定を満たしていない程度の聴覚障がいを持つ者が、免許を取得した場合に表示の義務があり、「10メートルの距離で、90デジベルの警音器の音が聞こえる」者については、従来の取り扱いとなんら変更はなく、聴覚障がい者標識の表示義務を負わないことに留意しなければならない。

 また、聴覚障がい者標識の様式については府令別記様式第5の2の3のとおりとし、表示場所については初心運転者標識等と同様にその車の前と後ろ地上0.4メートル以上1.2メートル以下の位置に前方及び後方から見やすいように表示することとされた。


当校における入校の扱いについて

 当校では、入校を希望される方につきましては、校長、副校長、教習課長を筆頭に、手話の修得等した指導員を学科及び技能教習の担当者とし、更に、それぞれにアドバイザーを設け、新たな入校の体制を整えている最中です。
 教習の要領については、指導員及びアドバイザーは全聴覚障害教習に関する規定等に基づき、原則マンツーマンで教習を実施することとなります。


また、詳細がわかり次第更新してまいります。それではよろしくお願いいします。


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